弊社の製品群のもとになるアイデアは,東京工業大学での基礎研究をベースに,熱伝導率(熱拡散率)を温度の関数として測定する熱分析法である.温度波熱分析法と命名し,1995年に国際特許が成立した.
  ついで,測定法の使命でもある標準化を指向し,プラスチックの熱伝導率測定分野で,通産省(当時),日本規格協会,日本化学工業協会,プラスチック工業連盟など共同でISO(TC61,SC5)委員会へ2001年9月国際提案した.米国でのテロ事件のまさに当日である.
  ラウンドロビンテストなどを経て2008年に成立したが,日本発の新規な方法が国際規格として認められた数少ない例でもある. 
  弊社では,この原理を応用して世界に例を見ない小型軽量・迅速測定・省エネルギー型(消費電力1W以下)の熱伝導率測定装置を開発開始した.
  普及を願って,自ら設計製作販売を行う大学発ベンチャー(株式会社アイフェイズ)を設立した.大学発ベンチャーが解禁になった時期であった.最初の機器がアイフェイズ・モバイル1で,薄膜の測定が可能な唯一の装置として市場に認知された.
  従来の装置とは一線を画した画期的な測定法となっているため,広範囲の産業分野で,たとえばLED用放熱材,新型電池の各部品,IC放熱板,接着材,感熱紙,レーザー用単結晶等の材料開発分野の熱物性評価に導入された.市場からの要請で熱拡散率温度依存性が簡易的に求まるアイフェイズ・モバイル2を販売開始した.
  わが国が得意とする最先端材料の開発に寄与し短期間で100台以上の販売実績をあげて薄膜分野では現在まで高い支持を得ているが,本原理を応用して,発泡材などの厚い断熱材の熱伝導率測定をターゲットにしたM10と2011年に販売開始した.
  これらの業績・研究により,日刊工業新聞ベンチャー大賞,文部科学大臣表彰(開発部門),蔵前ベンチャー大賞などの表彰を受けている.
  温度波法の研究は東京工業大学を介して,フランス,ドイツ,イギリス,イタリア等の研究者と共同研究を進行させつつ,現在熱物性測定と熱分析の融合を目指した新規な測定法の完成にむけてチャレンジしているところである.
大学発免状

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