Q4.熱拡散時間とは?

A4. 一定の厚みdの材料について,表面に与えた温度の裏面に伝わる時間を考えます.金属などの熱が伝わりやすいものほど,短くなるのは直感的に理解できると思います.また厚いものほど熱が伝わらないことも実感するところです.

 理論で考えて見ます.表面で与えた温度の0.37倍(1/e)になるまでかかる時間を,熱拡散時間τと定義します.電気回路と同様で,時定数は容量Cと抵抗Rの積になります.すなわちτ=C・R=(Cp・ρ・d)x(d・λ)となり,λ=α・Cp・ρ ですから,τ=d2/αとなり,厚さ(二乗)とその材料の熱拡散率αできまります. ある厚みの材料の実際上の熱伝導性(断熱性)を評価する,直接のパラメータとなります.αやλは厚さを考えない物性定数ですが,実際の製品は厚さがあり,その表裏での伝熱が問題になりますからまず時定数で考察することを強くお薦めします.

 実はこのτは,アイフェイズモバイルで求めている周波数と位相遅れの関係そのものです.すなわち,位相測定は,与えた温度波のセンサー面(裏面)までの到達時間を測定していることになるのです.厳密には,位相遅れは周波数の平方根と直線関係になりますが,この傾きの二乗が時間の単位をもち熱拡散時間となるわけです.ヒーターとセンサー間の温度波の到達時間を測定していることになります.測定サンプルが均一の場合のみ厚さの二乗で割って熱拡散率と規格化できるのです.

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